■光福山円通院音昌寺
史跡・文化財
 桜の古木とたくさんの石仏の並ぶ庭の奥にお寺がある。この寺は開墓は古く元弘の頃といわれるが途中幾度か変遷を経て、文禄4年(1595)無庵茂参禅師により中興されたと伝えられる。この頃は誉光山音正寺と呼ばれていたが火災で焼失、安永三年(1774)再建された。当時の住職五世仙中和尚、大工棟梁浅見出羽守(洛名という)がこれにあたる。
 技術はすばらしく、特に欄間のすかし彫りは見事である。
 又宗派も天台、真言、浄土の各宗を経て現在は曹洞宗、本尊は虚空蔵菩薩である。ここの庭には石仏も多くあり貴重なものがある。
 本堂前には、コノテガシワ、紅梅の巨木があり村の指定記念物である。又本堂内に、形は小さいが裸女いましめの像と呼ばれる座像がある。死後の安楽を願うなら、生前の行いを正せと説かれる姿である。本堂欄間は18枚、透かし彫りの技術もよく、中国の教えを主題とした図もある。この欄間は村文化財として指定されている。

◆所在地:片品村越本字上而
◆管理者:坂西恒喜
◆指定年月日:平成 1年 2月22日 片品村天然記念物