■河岸段丘
河岸段丘

◆河岸段丘とは
 昔々、沼田一帯は大きな湖でした。長い年月の間に、湖に流れ込む川が泥や砂を運び、次第に埋め立てられて、湖は平原へと姿を変えました。
 その後、平原の低い場所に水が流れるようになり、現在の利根沼田地域を流れる利根川・薄根川・片品川が生まれました。それぞれの川の両岸では、棚田のような階段状の地形を見ることができます。川を底辺としていくつもの段が重なったこのような地形を河岸段丘といいます。

 河岸段丘が発達した利根川は、板東太郎の異名を持つ利根川水系の本流です。大水上山を水源として関東地方を流れ、太平洋に注いでいます。みなかみ町月夜野の赤谷川との合流地点周辺に、見事な段丘が広がっています。
 薄根川は、武尊山を水源とし、川場村を流れて沼田市内で利根川に合流する支流のひとつです。沼田公園や上川田から三峰山の麓を見ると、川沿いに広がる河岸段丘を見ることができます。
 片品川は、黒岩山を源流とし、片品村を流れて沼田市内で利根川に合流する支流です。川沿いには、広さ、高さともに第一級の沼田面や、日本で最も見事な河岸段丘の一つとされている昭和村の生越から貝野瀬にかけての段丘など、多くの美しい河岸段丘が分布しています。

 河岸段丘はいわば、何万年、何十万年をかけて自然が作り出した芸術です。特に利根沼田地域の河岸段丘は雄大で見事な景観であることから、日本一美しい河岸段丘とも評されています。





アニメーションで見る 河岸段丘の成り立ち