■阿岨城跡
城・城跡
 阿岨城は、沼田城を守護する沼田城団の一つとして、天正年間に造られた中世の城郭です。
 天正元年(1573)、沼田万亀斎は幕岩上から蔵内(沼田)城に移り、万亀斎の愛妾・ゆのみの兄の金子美濃守にこの城が与えられました。加沢記によると、天正10年(1582)、北条氏邦が長井坂城、阿岨城、森下城を次々に攻略した際、阿岨城では北条の兵3,000騎の夜討ちに遭い、金子美濃守は騎馬もろとも谷を滑り落ち、蔵内城へ逃れたと伝えられています。
 阿岨城跡は、沼田城下を一望できる橡久保原の崖端に位置し、現在、二重の堀跡を残すのみですが、加沢記の記述等から推測すれば、当時の城郭はもっと大規模であったと想像できます。

◆所在地:昭和村橡久保
◆所有者:金井次雄 他
◆指定年月日:昭和54年3月22日 村指定重要文化財