■大圓寺の観世音像
史跡・文化財
 大円寺の創立は、保元3年(1158)と伝えられる。開山は大円国師、現在は曹洞宗御本尊は虚空蔵菩薩である。寺宝に大円国師が朝廷より賜った菊の御紋散らしの御袈裟がある。これは当時流行した病を鎮めた功績によるといわれる。当時は真言宗で空海大師との縁もあり、お手植えの杉が残されていたといわれる。その後、正中2年(1325)尾瀬兵衛が朝廷の争いに関連しそのため北条範貞に討たれ、その縁で当時の住職玄恵上人も罪に問われ廃寺となってしまった。この地は昔から朝廷の御料地で、鳥羽法皇の施入で安楽寿院の分院としての大円寺であった。そのため、この寺には菊の紋章入の水引が残されている。
 本堂のとなりに一段高く観音堂が立っている。ここの御本尊は聖観世音、利根三十三観音巡りの最終観音様である。

◆所在地:片品村土出字古仲
◆管理者:竹内芳昭
◆指定年月日:平成 1年 2月22日 片品村重要文化財